2020-01-01から1年間の記事一覧

beginning to look a lot like...

暖かい部屋で ふかふかのソファーで 淹れたてのカフェオレを飲みながら 弦楽アレンジされたクリスマスソングとともに 外をぼんやりと見つめる その時間の幸せといったら…! プレゼントは子どもだけのものじゃない クリスマスのあたたかさは 冬の寒さをも超越…

無題

世界に色をつけたくて 思わず立ち尽くしてしまうような 鮮やかな色をつけたくて 挫けてもなお 何度でも信じ続けた 気がつけば 目の前に広がったピンクと青の空 その美しさに仰いだ それなのに 夕暮れとともにそれは どこかへ流れ出てしまった いつまでたって…

変わり目

夏の中に トパーズメッシュの風が吹き出した頃 目を細めたあの子は 何かを懐かしんだのか それとも微笑んだのか 後悔したのか 結局何もかもわからないまま グラデーションの季節はやってきた 終わりを嘆く人 訪れに歓喜する人 私だって 夏髪が頬を切ることも…

特別

恋と名付けられた瞬間 どこにでも転がっている 特 でも 別 でもない ふわふわしたものに数えられてしまう それに耐えられなくて 必死に他の言葉を探した その思いが 世界にたったひとつのものであることを 証明するために 上品で格別に美味しい お気に入りの…

深夜に

愛だったものは いつまでも溶け切らず 愛だったものは 私を自由にしてくれない 愛だったものは 手を止める 愛だったものは 私を蝕み続ける もう愛なんかじゃない 愛だったものは私を深く傷つける 愛だったものは 私たちを繋ぐ沈黙 愛だったものは 虚しさに …

雨音

雨が降った だから特別な気分になった ちょっとわくわくしながらドライブする 少しの視界の悪さだって これも日常への味付け 雨音に包まれる 音楽と混ざり合う ライトに照らされたガラスの水滴 模様ができる車のシート 楽しい夜 一段と強くなる雨 音楽に混ざ…

ひとりの夜は

ひとりの夜は 月と私 ひとりの夜は ひみつの時間 こんな夜をひとりじめ それはなんと素晴らしい ひとりの夜は やさしい気持ち ひとりの夜に振り返る 呼び止めたのは 穏やかな声 店から漏れるカラオケの音 吹き抜けていく虚しい風 あなたのいない町 ひとりの…

真ん中

私はいつも 真ん中をあいしてしまうから 真ん中でしか生きられない 白と黒が入り混じる 陰と陽が接し合う 正と誤が交差する その狭間に立っていたい 真ん中で繰り広げられる その交錯こそが美しい それになぜ気付かないのだろう 美しいものにはいつも矛盾が…

白と黒

きみが私を捨てたあの日、私はあの曲を捨てた 私はどこにもいなくなってしまったから もうあの日も帰ってこなくなってしまった きみが私に向けるのはとても鋭利な刃 それにきみは気付かないから私も知らないふりをする きみは残酷だよ 音楽が大好きなきみは…

はなびら

はなびらほどの 無数の思いは はなびらのように 散ってしまう 移ろう季節とともに まいにち まいにち 手に入れたのは はなびらとおなじ はかなさ